4コマ「ボイジャーは、いまどこを飛んでるの?」。1コマ目みい「ボイジャーは、まだ旅してるの?」、2コマ目ゆう「太陽風が作る大きな領域を越えて、ずっと遠くまで進んでいるんだよ」、3コマ目みい「迷子にならないように、ひもをつけておけばよかった!」、4コマ目みい「これじゃ、学校を出る前になくなる……」
みいみい

ねえゆう、むかし飛んでいった探査機たんさきって、いまどこにいるの?

ゆうゆう

ボイジャーだね。じつはいまも、ものすごく遠くを飛びつづけているんだよ

ボイジャーは、2台の小さな宇宙うちゅう旅人たびびと

ボイジャーは、いまどこを飛んでるの?(ボイジャーは、2台の小さな宇宙の旅人)
ゆうゆう

ボイジャー1ごうと2ごうは、1977年せんきゅうひゃくななじゅうななねんち上げられた探査機たんさきなんだ

みいみい

たんさき?

ゆうゆう

人もねこも乗らずに、遠くをしらべに行く小さな機械きかいだよ

みいみい

うんうん、しらべに行くんだね

ゆうゆう

木星や土星をしらべたあとも、飛びつづけているんだ

みいみい

にゃんと!! もう40年以上いじょうも!? おやつを持ったまま、そんなに長い遠足!?

ゆうゆう

遠足かあ。おやつつきなら、たのしい旅だねえ

みいみい

みいもおやつと一緒いっしょならのるよ!

ゆうゆう

でもボイジャーはおやつじゃなくて、特別とくべつ電気でんきのもとを使ってうごいているんだよ

みいみい

でんきのもと?

ゆうゆう

太陽たいようの光がとどかない遠くでも使える、小さな発電機はつでんきんでいるんだ

みいみい

自分でごはんをつくれるロボットなんだね!

太陽の大きな「風のふくらみ」をぬけたところ

ボイジャーは、いまどこを飛んでるの?(太陽の大きな「風のふくらみ」をぬけたところ)
ゆうゆう

太陽はね、光だけじゃなく、目に見えない小さなつぶのかぜも遠くまでおくっているんだ

みいみい

かぜ? 見えないのに、どこからふくの?

ゆうゆう

せんぷうきの風がとどく部屋へやの中から、風のとどかない廊下ろうかに出るところを思いうかべてごらん

みいみい

へやとろうか…? ボイジャーはどこにいるの?

ゆうゆう

ボイジャーは、その太陽の風のふくらみのはしっこをえて、外がわを飛んでいるんだよ

みいみい

じゃあ、太陽系を完全に出たんだー!

ゆうゆう

出た!って言いたくなるくらい、すごいところまで来たんだよねえ

みいみい

じゃあ星の海で、ボイジャーがおよいでるの!?

ゆうゆう

うーんと、そこは言い方に気をつけたいところなんだ

みいみい

うん、どうして?

ゆうゆう

太陽の重力じゅうりょくがとどく範囲はんいは、もっとずっと遠くまでひろがっている、と考えている博士はかせもいるからね

いまどこ? 電波がくまで、ほぼ1日

ボイジャーは、いまどこを飛んでるの?(いまどこ? 電波が着くまで、ほぼ1日)
ゆうゆう

ボイジャー1号は2の中でもいちばん遠くを、2号はそのあとろを飛んでいるよ

みいみい

どのくらい遠いの?

ゆうゆう

正確せいかく距離きょりは、毎日すこしずつわるんだ。NASAの「いまどこ?」のページでたしかめられるよ

みいみい

にゃんで? 電話みたいにすぐお話しできないの?

ゆうゆう

電波は光と同じはやさで走るんだけど、それでも地球ちきゅうからの合図がとどくまで、何十時間もかかるんだよ

みいみい

にゃんと!! 「にゃんで?」ってすぐ聞き返せないの!?

ゆうゆう

うん。だから地上の人たちは、返事へんじが来るまで気長につんだ

みいみい

みいは待てないよー! すぐ返事がほしいもん!

ゆうゆう

遠くの友だちに手紙を出して、返事が来るまで何日も待つのと、ちょっと似ているねえ

みいみい

じゃあ、のんびり待ってみるね!

地球のあいさつをはこんで、もっと遠くへ

ボイジャーは、いまどこを飛んでるの?(地球のあいさつを運んで、もっと遠くへ)
ゆうゆう

2機のボイジャーには、地球の音や音楽を記録きろくした金色の円盤えんばんが積まれているんだ

みいみい

きんいろの、えんばん?

ゆうゆう

「ゴールデンレコード」っていうんだよ。なみの音や、いろんな国の言葉ことばのあいさつが入っているんだ

みいみい

にゃんと!! 宇宙のねこにも聞いてほしいなあ

ゆうゆう

ビンに手紙を入れて海へ流すみたいに、地球のあいさつを宇宙へあずけたんだね。だれかが見つけるとはかぎらないけれど

みいみい

ひとりぼっちで、さびしくないのかな…

ゆうゆう

……うん。遠くへ行くほど、ひとり旅は長くなるねえ

みいみい

ボイジャーの電気は、ずっと使えるの?

ゆうゆう

すこしずつ弱くなっていくから、いつかはしらべる道具どうぐも止まってしまう

みいみい

えっ、止まっちゃうの?

ゆうゆう

でも探査機そのものは、これからも長い時間をかけて遠ざかっていくよ

みいみい

そっか、たびはつづくんだね。ほっとしたよ

ねこ換算

ボイジャーは、いまどこを飛んでるの?(ねこ換算)
ゆうゆう

ボイジャー1号までの距離きょりは、いまおよそ250おくキロきろメートル。NASAのページの目安めやすだよ

みいみい

どのくらいなの?

ゆうゆう

みいが1メートルずつジャンプしていかけるなら、約25ちょう回ジャンプすることになるよ

みいみい

にゃんと!! 25兆回なんて、たおれちゃうよー!

ゆうゆう

1びょうに1回ジャンプしても、とどくまで約80万年もかかる計算だねえ

みいみい

80万年って、ゆうと何回おひるねできるのさ!

3ぎょうまとめ

  • ボイジャー1号・2号は1977年打ち上げの探査機で、いまも飛びつづけている

  • 太陽風のふくらみの外がわに出て、星と星のあいだの空間をすすんでいる

  • 電波は光の速さでも、地球にとどくまで何十時間もかかるほど遠い

きょうのナゾ

みいみい

ねえ、太陽の風のふくらみの外って、どんなふうになってるの?

みいみい

それって、まだだれにもわからないなぞなの?

ゆうゆう

うん。博士たちも今いっしょうけんめいしらべているところなんだ

みいみい

どんなところをしらべてるの?

ゆうゆう

外がわの磁場じばやつぶが、太陽の風とぶつかりあって、どんなさかい目を作るのか

ゆうゆう

ボイジャーがしらべて、すこしずつわかってきたんだ。でも2機だけでは、見られない場所ばしょもたくさんあるんだよ

つぎはこれ!

おとなメモ(おうちの方・先生へ)

  • 「太陽系を出た」という表現は誤解を招きやすいため、本文ではあえて避けています。ボイジャー1号・2号が越えたのは、太陽風が支配的な影響を及ぼす領域の境界(ヘリオポーズ)であり、太陽の重力圏や、仮説的に存在すると考えられているオールトの雲を完全に抜けたわけではありません。

  • ヘリオポーズは硬い壁のような境界ではなく、太陽風と局所星間物質の影響が入れ替わる遷移域です。「風のふくらみ」「廊下に出る」はあくまで単純化したイメージで、星間空間にも太陽由来の粒子がまったくないわけではありません。

  • ボイジャー1号・2号の正確な距離、電波の片道所要時間、稼働中の観測機器は日々変化します。「ねこ換算」の250億kmという数値は執筆時点(2026年8月)のNASA公式ページの目安であり、公開時には最新の値をご確認のうえ更新してください。みいのジャンプは1回=1mとして概算しました(250億km=25兆mなのでジャンプ25兆回、毎秒1回でも約80万年かかります)。

  • 「電気のもと」は、放射性同位体熱電気転換器(RTG)の出力低下を簡略化した表現です。運用チームは限られる電力の中で観測機器を段階的に停止しながら、通信と科学観測をできるだけ長く続けています。

  • ゴールデンレコードは地球外生命による受信・理解を前提にした通信装置ではなく、地球の文化と探査の記録を載せた象徴的なメッセージです。実際に発見される可能性は科学的に検証できません。

参考にした資料

(最終更新日: 2026-08-11)