4コマ「超新星爆発って、なにが爆発するの?」。1コマ目みい「超新星! 生まれたての、すっごい星?」、2コマ目ゆう「名前はそう見えるね。重い星が一生の終わりに大爆発する場合もあるんだ」、3コマ目みい「『おたんじょうび』じゃなかった!」、4コマ目みい「『長いあいだ、おつかれさま!』にする!」
みいみい

ねえゆう、超新星ちょうしんせいばくはつって、なにが爆発するの?

ゆうゆう

そう思うよね。じつはね、名前とはちがって「新しい星」が生まれるわけじゃないんだ

超新星は「新しい星」ではなく、星の大事件

超新星爆発って、なにが爆発するの?(超新星は「新しい星」ではなく、星の大事件)
みいみい

にゃんで「超新星」なの? 新しい星のおたんじょう会じゃないの?

ゆうゆう

むかしの人には、空にきゅうに明るい星があらわれたように見えたから、その名前がついたんだよ

みいみい

えっ、前からあった星が、急に明るくなるの?

ゆうゆう

でも本当は、もともとあった星が、ものすごく明るく爆発ばくはつしたものなんだ

みいみい

もともといた星が、急に明るくなって見えたんだね

ゆうゆう

くら部屋へやの遠くのランプが急にまぶしくなったら、新しいランプが来た、って思うよね

みいみい

来たんじゃなくて、前からいたランプが急にまぶしくなったんだ!

ゆうゆう

うん。しかも数日から数週間のあいだ、1つの銀河ぎんがぜんぶよりも明るく見えることもあるんだよ

重い星では、まず中心がつぶれる

超新星爆発って、なにが爆発するの?(重い星では、まず中心がつぶれる)
ゆうゆう

太陽たいようより8ばい以上もおもい星は、年をとると、中心にてつに近い元素げんそのかたまりを作るんだ

みいみい

鉄? フライパンの鉄?

ゆうゆう

その鉄だよ。星は中心でずっと核融合かくゆうごう……材料をくっつけてエネルギーを作るけど、鉄より先にはすすみにくいんだ

みいみい

鉄は次の燃料ねんりょうじゃなくて、星の中の行き止まりみたいになるの?

ゆうゆう

星の内側うちがわは、種類しゅるいのちがう材料が重なったそうになったケーキみたいなものだよ

みいみい

ケーキみたいに、内側へ層が重なっているんだね

みいみい

じゃあ、食べ進めたら、鉄の層にくの?

ゆうゆう

うーん、そこまで食べ進めるには……ふわ……おなかすいたな

みいみい

ゆう、またおやつのことを考えてる……

みいみい

しかも星の模型もけいを食べるつもり!?

ゆうゆう

ごめんごめん。その鉄の層が、自分の重さにたえられなくなって、急に内側へつぶれてしまうんだ

つぶれた中心の外側が、宇宙へ吹き飛ぶ

超新星爆発って、なにが爆発するの?(つぶれた中心の外側が、宇宙へ吹き飛ぶ)
みいみい

つぶれるのに、外へび出すの!? にゃんで!?

ゆうゆう

そこが超新星の、いちばんむずかしくておもしろいところなんだよ

ゆうゆう

中心がつぶれると、ぎゅっとつまった小さな天体と衝撃波しょうげきは……いきおいの強い波が生まれるんだ

みいみい

中心がつぶれて、波が生まれるんだね

ゆうゆう

この波はいったん弱まって、止まりかけると考えられているよ

みいみい

止まりかけたら、爆発はそこでおしまいなの? それじゃ納得できないよ!

ゆうゆう

そこへ、たくさん飛び出す粒子りゅうしや星の中のさわぎが、もう一力をあたえるんだ

みいみい

止まりかけた波が、もう一回力をもらって、外層をふき飛ばすんだね!

ゆうゆう

そう考えられているよ。あとには小さくて重い天体がのこることもあるんだ

みいみい

小さくて重い天体が残ることもあるんだね

ゆうゆう

もっと重い場合は、重力じゅうりょくがとても強い天体になることもあるんだよ

Ia型は、白色矮星で起きる別の爆発

超新星爆発って、なにが爆発するの?(Ia型は、白色矮星で起きる別の爆発)
みいみい

さっきのとちがう爆発もあるの?

ゆうゆう

あるよ。太陽くらいの星が年をとった残りの「白色矮星はくしょくわいせい」っていう小さな星がこす爆発もあるんだ

みいみい

白くて小さいなら、おとなしい星じゃないの?

ゆうゆう

小さくても、ものすごくぎゅっとつまっているんだ。見た目だけじゃまらないねえ

みいみい

もう1つの星から物質ぶっしつったり、白色矮星が2つ近づいたりするんだね

ゆうゆう

そうすると、内側の反応はんのうが止まらなくなることがあるんだよ

みいみい

にゃんと!! 止まらないの!?

ゆうゆう

1かしょはじまった反応が次々に広がって、白色矮星が大きくこわれてしまうことが多いんだ

みいみい

重い星の爆発とは、始まり方も残る天体もちがうんだね

爆発のあとには、宇宙の材料が広がる

超新星爆発って、なにが爆発するの?(爆発のあとには、宇宙の材料が広がる)
ゆうゆう

爆発でとび出した物質は、まわりのガスをあつくして、長いあいだ「超新星残骸ちょうしんせいざんがい」として見えるんだ

みいみい

そのガス、どうなるの?

ゆうゆう

星が生きているあいだや爆発のときに作った元素が宇宙うちゅうに広がり、いつか新しい星や星のなかまの材料になるんだよ

みいみい

それが、いつか新しい星や星のなかまの材料になるんだね!

みいみい

にゃんと!! みいの体にも、むかしの星の材料があるの?

ゆうゆう

……あるかもしれないねえ。

みいみい

じゃあ、ゆうのおやつにも、むかしの星の材料があるの!?

ゆうゆう

あるかもしれないねえ。ぼくのおやつにもねえ

みいみい

そこはやっぱり、おやつなんだ!

ゆうゆう

太陽は重い星の爆発にはならないし、地球ちきゅうに近くてあぶない爆発を起こしそうな星も、今のところ知られていないよ

みいみい

それなら、遠くの光を安心して観察かんさつできるね!

ねこ換算

超新星爆発って、なにが爆発するの?(ねこ換算)
ゆうゆう

超新星でとび出す物質は、はやいものだと1秒間に秒速びょうそく1万5000キロきろメートルくらいで進むんだ

みいみい

それって、どれくらいはやいの?

ゆうゆう

ねこの1.5メートルジャンプを、1秒間に1000万回ぶん進むはやさだよ

みいみい

にゃんと!! ジャンプ1000万回!?

ゆうゆう

ただ、これははじめのころのはやさの一つの例だよ。爆発の種類や物質の場所、時間がたつと、はやさはわるんだ

みいみい

最初のころの一例で、爆発の種類や場所、時間で、はやさは変わるんだね

3ぎょうまとめ

  • 超新星爆発は「新しい星」ではなく、もとからある星や天体が起こす大事件

  • 重い星は中心が先につぶれて、そのあと衝撃波が外層をふき飛ばす。白色矮星の爆発(Ia型)は始まり方がちがう

  • 太陽は重い星の爆発にはならず、地球に近い危険きけんな星も知られていないので、安心して観察できる

きょうのナゾ

みいみい

中心は内側へつぶれるのに、外側はどうやって飛び出す力をもらうの?

ゆうゆう

小さな粒子や、星の中の大きなうずが、止まりかけた波へ力をわたすと考えられているよ

みいみい

それって、まだ博士はかせたちも調べている途中なの?

ゆうゆう

うん。どの星で何が決め手になるかは、まだ研究の途中なんだ

みいみい

じゃあ、超新星のひみつが見つかる日を待とう!

つぎはこれ!

おとなメモ(おうちの方・先生へ)

  • 「太陽の約8倍以上」はコア崩壊型超新星へ進む初期質量のおおまかな目安です。金属量・質量放出・回転・連星相互作用によって境界や最終状態は変わります。

  • 本文の「鉄より先には進みにくい」は、「燃料がなくなる」という単純化を避けた表現です。実際には電子捕獲や鉄原子核の光分解も中心核崩壊に関係します。

  • 「層になったケーキ」は燃焼殻の模式化です。実際の星内部には対流・混合・回転・質量放出があり、完全に静かな同心球の層ではありません。

  • コア崩壊型は、鉄心がそのまま外向きに爆発するわけではありません。中心核が内向きに崩壊し、原始中性子星の形成、大量のニュートリノ放出、衝撃波の生成・停滞・再加熱を経て、外層が放出されるという順序です。本文の「小さな粒子」はニュートリノを指す単純化です。

  • コア崩壊型の観測分類には、水素線が見えるII型、水素線がなくヘリウム線が見えるIb型、水素・ヘリウム線が目立たないIc型などがあります。「II型=コア崩壊型のすべて」ではありません。

  • 残った天体は中性子星のこともブラックホールのこともありますが、初期質量だけで単純に決まらず、質量放出やフォールバックなどにも依存します。明るい超新星を伴わずにブラックホール形成へ進む「失敗した超新星」の候補もあり、すべての大質量星が明るい超新星になるとは限りません。

  • Ia型は炭素・酸素を主成分とする白色矮星の熱核暴走が基本です。伴星からの物質の降着や、2つの白色矮星の合体など複数の経路が研究されており、どの経路がどれほどIa型を生むかは研究が続いています。「Ia型では何も残らない」も通常型の初等的な表現で、特殊な例では束縛された残骸が残る可能性が議論されています。

  • 元素合成は起源を単純化していません。恒星内部・コア崩壊型・Ia型・中性子星合体などが、それぞれ異なる元素へ寄与します。「鉄より重い元素はすべて超新星でできる」「体の全元素が超新星由来」とは述べていません。

  • ねこ換算の秒速1万5000kmは、超新星の初期の高速な噴出物の一例です(NASA Hubble等が示す代表的な範囲、秒速約1万5000〜4万kmの下限)。残骸の衝撃波は周囲の物質を掃き集めるにつれて減速し、数百年後には数千km/s程度になる例もあります。

  • 地球への影響は距離だけで一意に決まりません。NASAが目安として示す約50光年は絶対的な安全境界ではなく、既知の近傍候補がそれより十分遠いことをもって「安心して観察できる」と述べています。

参考にした資料

(最終更新日: 2026-08-11)