4コマ「光は波? それとも、つぶ?」。1コマ目みい「光さん、どっちの仲間?」、2コマ目ゆう「光には、波らしい性質も、粒らしい性質もあるんだよ」、3コマ目みい「じゃあ、両方の席を用意!」、4コマ目みい「ゆうの席じゃない!」
みいみい

ねえゆう、光ってゆらゆらのなみなの? それとも小さなつぶなの?

ゆうゆう

いい質問しつもんだね。じつはね、どちらのせいしつもっているんだ

光は、かさなるとしましまをつくる

光は波? それとも、つぶ?(光は、重なるとしましまをつくる)
ゆうゆう

シャボン玉がにじ色に見えるの、見たことあるかな

みいみい

あるある! 雨あがりの水たまりも、きらきら色がついてた!

ゆうゆう

あれはね、光どうしがかさなって、色が強まったり弱まったりしているんだ

みいみい

にゃんで? 重なるだけで、色がわるの?

ゆうゆう

水の波が重なると、高いところと低い所ができるよね。光にもたことがきるんだよ

ゆうゆう

明るい所とくらい所がならぶ、しま模様もようも作れる。これを干渉かんしょうっていうんだ

みいみい

にゃんと!! しましまなら、ゆうの牛がらも光で作れる?

みいみい

じゃあ、光で作るしましまが、ゆうの毛にもついてるの?

ゆうゆう

ぼくの模様は毛の色だよ。その色も、光が目にとどくから見えているんだけどね

でも、光は1つずつ「つぶ」みたいにとど

光は波? それとも、つぶ?(でも、光は1つずつ「つぶ」みたいに届く)
みいみい

じゃあ光は、水道の水みたいにさらさらながれてるの?

ゆうゆう

それがね、とても弱い光を調しらべると、少しずつではなく1つ分ずつ届くんだ

みいみい

にゃんと!! ぽつん、ぽつんって?

ゆうゆう

そうなんだ。その1つ分を光子こうしぶんだよ

みいみい

光子って、ビー玉みたいなかたいつぶなの?

ゆうゆう

ビー玉みたいに、ひとつずつやってくると考えるとわかりやすいね

みいみい

じゃあ、ビー玉みたいに、ころころやってくるの?

ゆうゆう

かたい玉ではないんだ。エネルギーをひとまとまりで手わたす、という意味いみの「つぶ」だよ

みいみい

かたい玉じゃなくて、エネルギーをひとまとまりで手わたす「つぶ」なんだね

ゆうゆう

カメラのセンサーや太陽たいよう電池でんちも、その1つ分をってはたらいているんだ

1つずつ届くのに、たくさんあつまると波のしま

光は波? それとも、つぶ?(1つずつ届くのに、たくさん集まると波のしま)
みいみい

1つずつのつぶなら、しま模様はできないんじゃないの?

ゆうゆう

ところがね、光子を1つずつおくっても、たくさん集めるとしまが出てくるんだ

みいみい

にゃんと!! 1つのつぶが、こっそり波のダンスをしてるの!?

ゆうゆう

ふだん見るつぶのうごきだけでは、うまく説明せつめいできないふしぎなんだ

みいみい

にゃんと!! みい、ひっくりかえりそう!

ゆうゆう

カリカリを1つぶずつとしても、山のかたちはまってくる……あむあむ

みいみい

ゆう! 食べながら説明しないで!

ゆうゆう

ごめんごめん。たくさん集めて、はじめて見えてくる決まりがあるんだよ

みいみい

見ている人の気もちが、光を変えちゃうの?

ゆうゆう

それはちがうよ。気もちではなく、道具どうぐにさわるかどうかで決まるんだ

みいみい

気もちではなく道具なんだね。みいが見ただけで変えちゃうわけじゃないんだ!

「波かつぶか」では、足りないんだ

光は波? それとも、つぶ?(「波かつぶか」では、足りないんだ)
みいみい

けっきょく光は、波とつぶのどっちなの?

ゆうゆう

どちらも、光のようすをつたえるためのたとえなんだ。1つには決められないよ

みいみい

どっちにも決められないって、ちょっと不安ふあんなの?

ゆうゆう

……うん。すぐに一つへ決めなくても、ぼくがとなりでいっしょに考えるよ

みいみい

でも、どっちかに決めたほうが、すっきりするよ!

ゆうゆう

水の波も、ビー玉のつぶも、ぼくらののまわりにあるもののすがただからね

ゆうゆう

光は量子りょうしという、その両方りょうほうのたとえからはみ出す仲間なかまなんだ

みいみい

にゃんと!! たとえから、はみ出しちゃうんだ!

ゆうゆう

調べ方によって、波らしい結果けっかも、つぶらしい結果もたしかめられるんだよ

みいみい

調べ方で、波らしい結果もつぶらしい結果も見つかるんだね!

みいみい

そのつど変身しているのではなく、はじめから両方のせいしつを持っているんだね!

ねこ換算

ゆうゆう

目に見える光の、波1回分の長さは0.0004〜0.0007ミリくらいなんだ

みいみい

小さすぎて、そうぞうできないよ!

ゆうゆう

ねこの毛の太さを0.05ミリとすると、その70分の1から125分の1くらいだね

みいみい

にゃんと!! みいの毛より、うんとうんと細かいんだ!

3ぎょうまとめ

  • 光には、重なって明暗のしま模様を作る「波らしい」せいしつがある

  • 弱い光を調べると、光子として1つ分ずつエネルギーがとどく「つぶらしい」せいしつもある

  • 光は波かつぶのどちらかではなく、両方のたとえからはみ出す量子の仲間

きょうのナゾ

光は波? それとも、つぶ?(きょうのナゾ)
みいみい

はかる前の光子って、ほんとうはどんなふうにあるの?

みいみい

それって、まだだれにも一つの答えがわからないなぞなの?

ゆうゆう

うん。まだ、答えを一つに決められていないんだ

みいみい

実験じっけんの結果は、とてもよく計算どおりになるんだね?

ゆうゆう

そうなんだ。結果は計算どおりになるよ

ゆうゆう

それでも、その意味をどう受け取るかには、今もいくつもの考え方があるんだ

つぎはこれ!

おとなメモ(おうちの方・先生へ)

  • 「波らしい」「粒らしい」は、古典的な水面波・小球と同一という意味ではありません。光は電磁場の量子であり、本文では量子場としての説明を省略した単純化です。

  • 干渉は光の波動性を示す代表例ですが、シャボン玉や油膜の色には、薄膜の厚さ、反射と透過、見る角度などが関わります。本文の「光が重なる」はその入口としての単純化です。

  • 「1つずつ届く」は、光と物質の相互作用でエネルギーが量子化されて検出されることの導入です。光子に古典的な硬い球としての直径・色・軌道を与える説明ではありません。

  • 単一光子を多数回検出すると、干渉縞に対応する分布が蓄積します。個々の検出は局在的ですが、測定前の経路を古典的な1本の線として断定はできません。また「観測」は人の意識ではなく、検出器や環境との物理的相互作用を指します(二重スリット実験の記事で詳述)。

  • ねこ換算は、可視光の波長0.4〜0.7 µm、ねこの毛の太さ0.05 mm(50 µm)という仮定にもとづく概算です。毛の太さは品種・部位・測定法で変わるため、厳密な生物学的数値ではなく規模感として示しています。光を細いひも状の波と考える意味でもありません。

  • 波か粒かの決定は実験配置に依存し、量子論は各配置での結果の確率を非常によく予測します。一方、測定前の光子の実在をどう解釈するかについては複数の立場があり、決着していません。

参考にした資料

(最終更新日: 2026-08-11)