
ねえゆう、宇宙船でずーっと行くと、さいごにかべがあるの?

遠くまで知りたいよね。見えるいちばん遠くは、かべじゃないんだ
宇宙の「はて」って、見えているいちばん遠くのこと?


にゃんと……遠いところは、まっくらな宇宙のかべ?

実はね……遠くから来る光が、まだ届かないだけなんだ

光が届かないと、宇宙はそこでおしまいなの?

夜の海で、ライトが照らせる所まで海が見えるよね

うん。ライトの外でも、海はつづいていそうだね

そう。宇宙も、見えるはての外までつづいているかもしれないよ

そっか。見えるところだけで、宇宙の全部は決められないんだね!

じゃあ、見えるはてはライトの輪っかみたいなものだー!

うん。宇宙のかべではなく、光を見られる限界なんだよ
ずっと遠くを見ると、宇宙の赤ちゃんのころが見える


遠い星を見るだけで、むかしが見えるの?

光は、とても速いけれど、届くまで時間がかかるんだ

遠いほど、もっと前に出発した光を見ることになるよ

宇宙の写真アルバムを、古い順にめくるみたい!

焼きたてクッキーの写真を、古い順に見る感じだねえ

またクッキーの話? 写真は食べられないよ、ゆう!

いちばん古いクッキーは……ぱくっ。

写真は食べられないよ! ゆう!

あっ……写真だった。

それで、いちばん遠い光は何を教えてくれるの?

ふふ。いちばん遠い光は、宇宙が小さかったころの手がかりなんだ
その向こうには、なにもないの?


いちばん古い光の、もっと向こうにはなにもないの?

そうとは言えないんだ。昔の宇宙は、熱い霧みたいだったの

その霧では、光がまっすぐ遠くまで進めなかったんだよ

霧の向こうが見えないと、お鍋が終わったみたいだね

ミルクを入れたスープの向こうが見えないのと同じ?

そう。見えなくても、鍋がそこで終わるわけではないんだ

じゃあ向こうに、おやつの島があるかもしれない!

まだ見えないだけなら、探しに行けないのがくやしいよー!

それはまだ分からないけれど、見えない理由は「なにもない」からとは限らないよ

見えないからって、「なにもない」とは言えないんだね!
宇宙船で「見えるはて」まで行ける?


みいが宇宙船で追いかけたら、見えるはてに着ける?

宇宙は広がっているから、そう簡単ではないんだ

遠い場所は、光が進むあいだにも、もっと遠ざかっていくよ

動く歩道を、ぎゃく向きに走るみたい!

いいたとえだね。進んでも、出口が遠ざかることがある

じゃあ、見えるはてって、ずっと遠いままなの?

……うん。ぼくはここにいるよ

壁でもゴールでもないなら、ちょっと安心だー!

うん。壁でもゴールでもないから、こわがらなくて大丈夫だよ

見えるはては、宇宙のかべじゃないんだね!
ねこ換算


見える宇宙のはてまでの今の距離は、約465億光年なんだ

にゃんと!! みいのジャンプなら、何回ぶん?

1回で1m進むとすると、約4.4×10^26回ぶんになるよ

数え終わる前に、おなかがすいちゃうね

ぼくは、最初のおやつ休けいで止まりそうだねえ
3ぎょうまとめ
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見える宇宙のはては、かべではなく、光が届く限界だよ
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遠い宇宙を見るほど、昔に出発した光を見ているんだ
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その先に何があるか、宇宙全体に端があるかは、まだ分かっていないよ
きょうのナゾ

見えない昔の宇宙は、どうやって調べるの?

そこは今も、博士たちが光以外の手がかりを探している途中なんだ

じゃあ、まだ答えが決まっていない謎なんだね?

うん。もっと昔を知る手がかりを、これからも調べていくんだよ
つぎはこれ!
おとなメモ(おうちの方・先生へ)
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「見える宇宙のはて」は、地球を中心とする観測上の地平線です。物理的な壁や、宇宙全体の端を表すものではありません。
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遠方天体ほど過去を見るのは、光の速度が有限だからです。最も遠くから届く電磁波の代表である宇宙マイクロ波背景放射は、ビッグバンの瞬間ではなく、宇宙が透明になった約38万年後の光です。
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本文の「熱い霧」「ミルクを入れたスープ」は、初期宇宙で光が自由に進みにくかったことのたとえです。実際には高温のプラズマが光を散乱していた、と説明されます。
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観測可能な宇宙の半径は約465億光年です。宇宙年齢が約138億年より大きいのは、光が届く間にも空間が膨張したためです。ねこ換算は、1ジャンプを1mと置き、465億光年を約4.4×10^26mとして計算しました。
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「光速で進んでも簡単にはたどり着けない」は、宇宙の膨張を子ども向けに単純化した表現です。到達可能な範囲は、膨張の履歴と将来の振る舞いに依存します。未観測の領域が空っぽ、無、別宇宙とは結論できません。
参考にした資料
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NASA — Universe: https://science.nasa.gov/universe/
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NASA WMAP — WMAP Overview: https://science.nasa.gov/mission/wmap/wmap-overview/
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ESA — Planck and the cosmic microwave background: https://www.esa.int/Science_Exploration/Space_Science/Planck/Planck_and_the_cosmic_microwave_background
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Planck Collaboration — Planck 2018 results. VI: https://doi.org/10.1051/0004-6361/201833910
(最終更新日: 2026-08-11)